柏市薬剤師会

一般社団法人

お薬と水 薬の用量お薬を飲むときに、水を一緒に飲むのはなぜでしょう。それは、お薬を飲みやすくするためです。「正解!」といいたいところですが、それだけでは十分な答えではありません。
お薬を水と一緒に飲むことによって、お薬は水に溶け、吸収されやすい形になります。「ぼくは水なしでも薬がのめる!」と自慢げに錠剤やカプセルだけをのむ方がいますが、こうした飲み方をするとお薬が胃の中で十分に溶けず、したがって効きめも弱くなってしまいます。それどころか食道にひっかかったり、胃の1ヵ所にとどまっていたりして、粘膜が刺激されてしまうこともあります。薬はコップ1杯の水(またはぬるま湯)とともに飲むのが原則なのです。

お薬は本質的には体にとって異物です。たくさん飲めばそれだけ強い作用を示します。量が少なければ作用は弱くなります。そしてある量より少ないと、効きめを現わす前に体の中で分解されてしまい、全く作用を示さなくなります。この量を「無効量」といいます。これより高い量が「有効量」ですが、ある量を超えると副作用が強く現われ、かえって有害なことになります。これが「中毒量」です。
お薬は、当然のことですが決められた量を飲むことが正しいのです。「少し症状が軽くなったから半分でいいだろう。」という方がいますが、これはいけません。「無効量」以下を飲むぐらいなら飲まない方がよいぐらいです。とくに病院からいただいた薬は、その人が治るまでにはこれぐらいかかるだろうと医師が考えて処方したものです。少しよくなったように感じても、処方されたものはすべてのみ終えるのが原則なのです。

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