染毛剤(毛染め)(1) 染毛剤は第1液と第2液にわかれており、第1液には色素のもとが、第2液には色を出すための酸化剤が入っています。このうち毒性が強いのは第1液の方です。

毒 性
 用途、色調などにより成分、含量はいろいろですが、たとえ少しといえども飲んだ場合は中毒を起こす危険があります。第1液を飲むと、血液障害により酸素を運搬することができなくなり、たいへん危険です。

症 状
 胃障害、嘔吐、腹痛につづいて気管支炎、喘息のような症状がみられます。重症になりますと肝障害、ケイレンから呼吸困難に陥ることもあります。

処 置
 なめた程度ならば一応吐かせて、うがいをさせて様子をみます。飲んでしまったときは、吐かせて医師の診察を受けてください。このとき何をどれくらい飲んだかを知らせるようにしましょう。
 また、皮膚につけると皮膚炎を起こすことがありますから、すぐによく洗い落としてください。眼に入ったときは流水でよく洗ってから眼科医をたずねましょう。

パッチテスト
 染毛剤を使うときは、あらかじめ皮膚のアレルギーテスト(パッチテストといいます。)を行いましょう。これは腕の内側のやわらかいところに、染毛剤を使用する割合に混ぜたものを10円玉ぐらいの範囲に塗って、48時間ほど放置するものです。皮膚炎など異常がみられたときは、その染毛剤は使わないようにします。
 このテストは、脱色剤や脱染剤を使うときも同じように行ってください。

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