医療用医薬品と一般用医薬品お薬には医療用医薬品と一般用医薬品があります。医療用医薬品は、病院や診療所などで医師が処方してくれるもの、一般用医薬品は、街の薬局・薬店で買うものです。一般用医薬品は大衆薬、あるいはOTC(Over The Counter)薬ともいいます。
医療用医薬品は、医師があなたのからだを検査・診察して、あなたの現在の状態にあわせて選んだ特注品なのです。処方される量は、治るまでにこれぐらいかかるだろうと考えられる量ですから、残らないのが本来です。もし残ったとしても、残りは惜しまず捨ててしまいましょう。1日や2日で効果がゼロになるというわけではありませんが、時間がたてば効き目はどうしても落ちてきます。また、数ヶ月後に同じような症状があった場合でも別の病気の可能性もあります。お薬を捨てる勇気も大切なのです。
医療用医薬品が特注品ならば、一般用医薬品は既製品のようなものです。成分は控え目なものとなっていますが、その人のそのときの病気に合っていれば十分効き目があるのです。また、最近、医療用医薬品の成分が、一般用医薬品に取り入れられており、だんだん一般用医薬品も効果の強いものが増えているのです。
医療用医薬品の残った分は捨てなさいといいましたが、一般用医薬品も何年も救急箱の中にしまっておくものではありません。期限が書いてあるものはそれに従いますが、ないものでも開封後1年ぐらいを目安にして整理しましょう。9月9日(救急の日)を薬の整理日とされたらいかがでしょうか?
医療用医薬品にしても一般用医薬品にしても、正しく使わなければ何もなりません。病院・診療所などからお薬を受け取るときは、その飲み方と注意する点をよく確かめましょう。薬の専門家である薬剤師がいるときは、その人にたずねるとよいでしょう。
薬局・薬店でお薬を買うときは、症状やアレルギー体質の有無などをありのままに述べ、合ったお薬を薬剤師に選んでもらいましょう。行きつけの薬局を決めておけば、あなたに合うお薬を覚えていてくれます。お薬には添付文書(説明書)がついています。これはお薬を飲むときの心得を書いた大切なものですから、わかっているつもりでももう1回読んでください。内容がわかりにくいときは、薬剤師におたずねください。

医療用と一般用薬品の違い

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