柏市薬剤師会

一般社団法人

外用薬吸入薬の正しい使い方吸入薬には主に従来から使用されている「定量噴霧式吸入器」(MDI)と最近使用されだしたドライパウダーの吸入薬(DPI)という二つのタイプがあります。
定量噴霧式吸入器はガスと一緒に噴霧された薬剤をタイミングを合わせて吸い込むもので、ドライパウダー吸入薬は準備ができたらすぐに思いきり吸い込むだけです。また、他には電動ネプライザーを用いて吸入する薬剤もあります。

定量噴霧式吸入器の使い方
 容器をよく振ります。(ガスと薬剤をよく混ぜるためです)
 口から2~3cm位離してもちます。(すこし離したほうがキチンと気管支に届きやすいようです)
 息を吸いはじめると同時に噴霧します。(おちついてタイミングを合わせて)
 ゆっくり深く息をします。(吸い終わったら5秒くらい息を止めます)
 ゆっくり息をはきます。(吸うときも吐くときもゆっくりです)
 吸入が終わったらうがいをします。(口の中の余分な薬剤を流します)
うまく吸入できない方はリザーバー(薬剤を筒状の中に噴霧しゆっくり気管支の中へ吸い込めるようにした器具)を利用すると効率よく吸入でき ます。リザーバーはメーカーが無償で提供しています。

ドライパウダー吸入薬の使い方
 容器の薬剤をセットします。
 容器をたいらに保ち、息をはきます。
 たいらに保ったまま、吸入口を軽くくわえ、早く息を吸い込みます。
 息を止め、容器から口を離し4~5秒そのままでいます。
 薬剤が残らないように、3・4を繰り返します。
 吸入後はうがいをする必要のある薬と、逆にうがいをしてはいけない薬があるので、使用前に医師・薬剤師などにおたずね下さい。

ドライパウダー吸入薬の特徴はドライパウダーなので定量噴霧式吸入器のように、噴霧に合わせて吸入する必要がないので、お子様でも無理なく吸入できます。ただ息を吸い込む速さがある程度必要ですので、あまり幼いお子様には無理な場合もあります。
吸入薬には抗アレルギー薬、気管支拡張薬、ステロイド剤等の喘息やアレルギーの治療以外にインフルエンザの治療薬も発売されています。

吸入薬は「レリーバー(発作治療/対症救急薬)」「コントローラー(予防維持薬)」の両方の目的で使用されますが、使用回数・量は医師の指示を必ず守ってください。ひどい発作等がおきた場合は自分で吸入せず、すぐに医師の指示を仰いでください。すべての症状を抑えることは吸入薬ではできません。お薬の量や回数、間隔は必ず担当の医師と相談してください。

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