柏市薬剤師会

一般社団法人

内服薬内服薬とは口から飲むお薬のことで、経口剤ともいいます。注射剤や患部につける外用薬などに比べると比較的作用が穏やかで、保存性がよいという特徴があります。
内服薬は口から服用し、胃で溶かされ、腸から吸収されます。血管に入ったあと一部は肝臓で分解され、残りは血液とともに必要な臓器に運ばれて作用を発揮します。このため効果が出るまで時間がかかること、お薬によっては胃や腸、肝臓に障害を起こすという事もあります。

錠剤
一定の形に押し固めたタイプのお薬で、さまざまなタイプがあり、飲みやすく、持ち運びにも便利で、保存性に優れています。
素錠
粉薬を固めたもので早く効かせるものに多い。
三層錠
胃で溶ける成分、腸で溶ける成分に分けたものや、成分が混じりあうと変化するので層を分けたものなどあります。
糖衣錠
素錠のままでは飲みにくいので、糖衣をかぶせて飲み易くしてあります。しかし、溶けて効くまで時間はかかります。
腸溶錠
胃の中の酸で溶けないよう特殊な膜をかけてあるもので、腸までいって初めて溶け、効果を発揮するように工夫してあるものです。
舌下錠
口の中の粘膜から成分が吸収されるように出来ているものです。
発泡剤
水に落とすと数秒間で溶け、味に工夫がしてあり早く吸収されるようにしてあります。

錠剤カプセル剤カプセル剤
散剤や顆粒剤、液状の薬などを、主にゼラチンで出来たカプセルに入れてあるもので、2種類あります。
硬カプセル
色の違った小粒が何種類も入っていて、さまざまな症状に効くように、またそれぞれの成分が化学変化を起こすのを防いだり、胃・腸それぞれの場所で溶けて長時間効果を発揮するようにできているものなどあります。
軟カプセル
軟らかいカプセルを用いたもので、液状の成分をつめたソフトジェルカプセルと呼ばれるものもあります。
いずれも湿気や熱に弱いので、保存にも注意が必要です。

カプレット
カプセル剤と錠剤の特徴を組み合わせたもので、溶ける時間が早くなっています。

散剤
一般的に粉ぐすりと言われるものです。錠剤やカプセル剤に比べて吸収が早く、また症状や年齢にあわせて分量を調節できる利点があります。苦味を隠しにくいのと、保存性が悪いのが欠点です。顆粒、細粒、微粒など、より飲み易く、きめの細かさに工夫をこらしたものもあります。

液剤
水に種々の成分を溶かし込んだお薬です。現在最も多く出まわっているのが疲労回復、滋養強壮を目的としたドリンク剤で、溶ける時間が不要なので、短期間で効果を発揮します。1回1本の飲みきりタイプが多くみられます。甘くて飲み易く工夫したシロップ剤は小児用に多く用いられます。シロップ剤は1回の分量を正確に計って服用します。シロップ剤から水分を取り除いて顆粒状等にしたものはドライシロップと呼ばれます。
アルコールに生薬の成分を抽出した薬用酒も液剤に入ります。

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