薬剤師と介護保険(2)高齢者と薬
高齢者が介護を受ける時、多くの人が何らかのお薬を使用していると言われています。高齢者がお薬を使用するとき、身体的特徴として次のようなことが考えられます。

複数の病気を有する
高齢者は複数の病気を有することが多いことから多種のお薬を併用することによって引き起こされる相互作用が問題になります。また、処方されたお薬と市販されているお薬や健康食品などの併用による相互作用が考えられることもあります。

生理機能の低下
加齢に伴うさまざまな生理的変化(吸収・代謝・排泄)から、一般に高齢者はお薬の作用が強く出る可能性があります。このため、医師はそのことを考慮して処方しています。一般用医薬品の場合は購入時に薬剤師にご相談ください。

理解力の低下
視覚や聴覚の低下あるいは痴呆などの症状から、お薬の使用がきちんとなされず、誤った使用方法が取られていることがあります。
高齢者がお薬を使用しているとき、日常生活機能低下が病気や老化によるものと判断されているものの中にはお薬の副作用によってひきおこされているものもあります。また高齢者では副作用などの症状が発現しにくく、気づいたときには重篤化していたというようなこともあります。
お薬を使用するときは、かかりつけの薬局・薬剤師に相談して適正な使用ができるようにしましょう。

高齢者と薬

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