富栄養化とは
家庭で使われた合成洗剤は下水へ排出されますが、日本の下水道普及率は大変悪く、下水の大部分はそのまま河川、湖水などに流入しています。ところで、リンは植物の栄養源のひとつで、河川、湖水などにリンが増えた結果、藻類やプランクトンが異常に繁殖することになります。これを富栄養化といいます。これらの藻類などが枯死して行くので、水は汚染されて行きます。そのためリンを含む合成洗剤を追放しようという声が高まってきたのです。なお、リンが増えると浄化槽内の生活汚泥も影響を受け、浄化能力が悪くなることも考えられます。
洗濯用洗剤について
現在のところ有リン粉末、無リン粉末、無リン液体、粉石けんの4種類があります。それぞれの特徴を簡単にみてみましょう。
●有リン粉末洗剤
世界的に見て、最も一般的な洗剤で、油汚れから泥んこ汚れまで非常に幅広く使えます。汚れがひどいときは二度洗いやもみ洗い、液体洗剤の併用で効果的に洗い上げることができます。ときには漂白剤も必要とすることがあります。
●無リン粉末洗剤
肌着やシャツなどの普通の汚れであれば充分な効果がありますが、子供の運動着などのひどい泥んこ汚れにはやや力不足かもしれません。また、洗濯を繰り返しているうちに、衣類が黒ずんでくることがあります。そういうときは部分洗いや漂白剤を使いましょう。できるだけ頻繁に、汚れが目立たないうちに洗濯しましょう。
●無リン液体洗剤
スリップやブラウスなどの化学繊維の皮脂汚れ、油汚れに効果があります。汚れのひどいところへの塗布洗い、粉末洗剤との併用による効果増強などを利用しましょう。
●粉石けん
水の硬度が高かったり、粉石けんの量が少な目だったりすると効果が低くなります。また、すすいでも石けんのカスがなかなかとりきれず、黄ばみ、異臭の原因となります。こういうときは漂白剤が効果的です。
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