高齢者の体の特徴
人は、個人差は大きいというものの、年齢を重ねるにつれて体の構成成分の割合が変化します。お薬の代謝・排泄能力は衰えてきて、必要なお薬の量も変わってきます。
お薬は肝臓で代謝されたり、腎臓から排泄されたりして体の中から消えていくのですが、これらの臓器の働きが低下してきますと、予想以上にお薬が体内に残ってしまうわけです。
外見上は丈夫で、若者に負けない体力と思っている人でも、内臓の機能は衰えているかもしれないのです。
薬の量を決める
お薬のききめは、血液の中の濃度を調べることによって、推定できます。一部のお薬は、量を微妙にコントロールしなければならないので、医師は血液中の濃度を測りながら投与量を決める場合もあります。
しかし、すべての人、すべてのお薬の濃度を測るのはとても無理です。そこで、ほとんどのお薬はそれまでに何人かに用いた経験と、飲んでいる患者の反応を見ながら適切な量を決めているのが現状です。多くの場合は、成人の1/3とか1/2といった少ない量から始めて、徐々に増やしていく方法がとられるようです。
かかりつけ薬剤師
高齢者は、いろいろな病気をもっていることがあってお薬の種類が増えがちです。高血圧で、血糖値が高くリウマチの気もあるといった具合です。
複数のお薬を併用するときは、すべてのお薬を一人の医師からいただいているのなら良いのですが、医師も複数のときはそれぞれの医師に自分が飲んでいるお薬をすべて見せておきましょう。色や形は違っても、作用が同じ薬が重複していたりしたら大変です。
また、薬局で調剤を受けるとき、かかりつけ薬剤師を決めておけば、こうした重複をチェックしてくれます。
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